最近、西南戦争の顛末と経緯はもっと調べるべき問題かなと考えている。というのも発端から終焉まで、ちょっと太平洋戦争に似すぎているから。
ふたつの戦争の発端は、勝算がないからと戦争に反対していたが好戦的な薩摩武士にかつぎあげられた西郷隆盛と、同じく勝算がないからと対米戦に反対していた山本五十六が好戦的な海軍にかつぎ上げられたところから太平洋戦争が始まったことが、どうにも重なって見える。
そしてふたつの戦争の終焉も似ている。西南戦争は田原坂で官軍に負け、西郷隆盛はその後の戦いで負傷し自刃。残った幹部は死に場所を求めて白兵突撃で戦死。太平洋戦争では、ミッドウェーで負けた山本五十六が前線視察で戦死。残った幹部は戦後の展望もなく死に場所を求めて戦い続け、沖縄特攻で連合艦隊が壊滅。
西南戦争と太平洋戦争で使っている兵器や規模は大きく違うけれど、戦争指導の考え方が、変わっていないのではないか。いや、どちらも組織の主力が薩摩閥で、思考回路が薩摩だったから同じような思考になるのはわかるけれど、それにしても死に場所を求めるために部下や組織や国家を巻き添えにする思考回路はねえ……。
で、自衛隊の戦争指導って戦後一度も実例がないからわからないけど、思考回路が相変わらずの薩摩じゃないのかという疑問がぬぐえない。後先を考えない刹那的な戦争計画は、兵站軽視でわかるけれど、それは戦前も戦後も変わらない。そこから薩摩の影響はいまだに自衛隊の中で根強いんじゃないかと推論できる。こいつら、いざとなったら死に場所を得るために国家を道連れにするのではないか、と。自衛隊を語る論者はうまく言語化していないが、自衛隊のあり方に不安を感じるのは薩摩的な精神主義が大きいのだと思う。
そもそも、後先を考えない薩摩的な思考回路は革命である明治維新には最適だったけれど、それ以後の時代には不適となっているのではないか。もっといえば、日本は明治維新という成功体験に縛られて、薩摩的な思考が戦争に最適な精神と誤認しているのではないか。自衛隊に本当に必要なのは薩摩的な思考回路から卒業することではないか、と。
2021年12月19日日曜日
西南戦争と太平洋戦争
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