2022年5月28日土曜日

重税国家日本の仕組み。

【悲報】財務省「すまん、よく考えたら国民の税や社会保障費負担率が56.4%になってるわ」
http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-16096.html
【悲報】日本人の6割「生活が苦しい」。もう終わりだよこの国
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/59347545.html

 重税を取るのはまあ、いいんですよ。道路やら空港やらインフラを作るのに税金が必要だというのは理解できる。金は天下の回りものといって、国が税という形で金を民間から吸い上げ、それを民間に再配分する(金を回す)ことで全体の経済が強くなる。民間だけではできない投資も国ならできる。だから、重税でも、相応の経済効果が生まれているならいい。ただ、国の金の使い方が悪いと、経済効果が生まれず、重税はただ民間を圧迫するだけになる。これがまずい。

 たとえば中抜き。国がコロナ警告アプリを作ろうとして、予算のうち9割を様々な会社が中抜きし、1割以下の予算で作ったアプリが使い物にならなかった事件がありました。この例では予算の10割がドブに捨てられたことになる。これをみて絶望しましたね。国は税金を使いこなす能力がまるでない。そしてそれを批判されても、政府は中抜きを許す法律を改めようともしない。まるで発展途上国のように、税を私物化している。
 もっと単純にいえば、政府は景気回復させるをお題目にここ30年ほど予算配分をしてきましたが、結果として景気は回復していません。それどころか指標を恣意的にいじって回復したように見せかけていたことが暴露されました。これは政府が無能であり、誠意もないことを雄弁に証明しています。

 ほかにも、少子化対策は適当に流す一方で、老人福祉のための予算はずっと拡充してきました。これは長期的な国力育成という面でみると最悪です。この30年、政治家はわざと老人福祉をよしとする道徳と、国力育成をセットに議論してきました。セットにすべきではないものをセットにしたため、道徳が勝ってしまい、国力が犠牲になったのです。
 正解は防衛枠のように道徳枠を経済のなかに確保することだったのでしょう。それをしないから無制限に道徳枠が増えてしまい、投資不足で経済そのものが萎縮してしまった。ここ30年の日本経済の凋落を説明するとき、投資不足という言葉が出てきますが、なぜそうなったかを説明するのに、これほど簡単なものはありません。民間が投資不足だったのではなく、民間が投資すべき金を政府が税として吸い上げ、それを経済成長が期待できない分野(老人福祉)に投資し続けた結果です。

 また、この三十年間、民間の給料が増えないのも間違った政策の結果です。給料が増えないのは、要するに年金対策です。給料が増えてインフレになれば年金の価値が減る。だから給料を増やさないように現状維持につとめた結果、若い世代が貧乏になり、年金を支えることもできなくなりつつある。政府は年金対策をしているようで、長期的な目線で見ると年金を破綻させようとしている。これも道徳と経済を一緒に議論した結果です。

 日本政府は一事が万事、この調子です。そして野党やマスコミもまた日本政府と同じ主張を繰り返しました。なぜなら彼らは与党以上に頭が悪いからです。その結果、野党は内ゲバを定期的に繰り返し、分裂して新党を作るが支持層は小さくなる一方になります。マスコミも紋切り型で古くさい批判ばかりするので若者層に飽きられ、購読者を減らし続けています。
かくして誰も「重税をおかしい」と発言できなくなりました。だって、関係者の誰もが重税の共犯なんですから。

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時事2024/05/17

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