本日、通常更新無し。かわりに映画の感想を。よければお読みください。
GODZILLA MINUS ONE Official Trailer 2 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VvSrHIX5a-0&t=2s
SEIBU 西武園ゆうえんち CM 「理不尽すぎるゴジラ・ザ・ライド」篇 15秒 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ipzPQHzUI6c
超映画批評『ゴジラ-1.0』90点(100点満点中)
https://movie.maeda-y.com/movie/02291.htm
遅ればせながらゴジラ-1.0を見てきた。
わかりやすい演出とあらのないストーリーでまとまっているので、文句をつけるところがない、完成度の高い作品だった。これ、ゴジラ・ザ・ライドが元になったらしく、観客がゴジラに追いかけられる体感型の映像がこれでもかと押し寄せてくる。これがいままでの邦画ゴジラになかった視点で、怪獣王をホラー映画的に演出するというのは、わりと斬新だった。
ここからは見ていて気になったところを3点ほど。ネタバレなので注意。
1つめ。この映画は主役のメンタルが最初からボロボロです。というのも主人公は特攻から逃げたパイロットで、戦前の海軍が、あたかもブラック企業が社員を使い捨てにするようにパイロットを特攻させていたわけですが、そこから逃げたことで社会的に責められているからです。これが作品の主軸になり、戦前と現在で日本人の組織はなんにも変わってないというのが見ていて、つらさを感じました。そういう意味では現代劇だったわけですが、アメリカ人がこの作品を見ると若い兵士がイラク戦争などでPTSDをわずらった話とリアルにリンクして、現代劇として見られているらしい。現場が使い捨てにされるのは洋の東西を問わないようですが、逆にいえば日本のブラック企業はアメリカ軍の最前線並みの環境ってことになる。なんというかもう……。
2つめ。この映画、人が死んでもほぼ血が出ない。肉片も飛ばない。直接描写をしないどころか、路面に血液がばらまかれる間接的な描写もない。だから、被害が甚大なのに現実感がない。年齢制限が必要なほどのスプラッターをしろといっているわけではないが、人が死ぬ直前までの描写や街の破壊は盛りだくさんなのに、序盤の大戸島戦以外に死体が出てこないのは、登場人物がゴジラを憎む理由が薄っぺらくなるので良し悪し。
3つめ。ラストシーン、ゴジラの死に対して関係者が敬礼するシーンがある。お約束なシーンではあるのだが、本作のゴジラに敬礼されるような要素はない。たとえば対策会議で「ゴジラは、我々と変わらぬ戦争の被害者なのだ」的な決めセリフがあれば敬礼するのも自然だが、そうではなかった。むしろ、ゴジラは徹頭徹尾、山から下りてきたクマのような扱いで、退治する側も害獣駆除としか思っていないわけです。初代では芹沢博士が水爆に匹敵するものを作ってしまった苦悩からそういうテーマが派生したが、本作の場合は既存の科学の応用なので、そんな深刻さもない。それで敬礼は違うだろ、むしろ念仏を唱えてやるほうが日本人としては自然だろうと思うのですが。
白黒版ゴジラ-1.0も面白そうなので楽しみです。
2024年1月24日水曜日
ゴジラ-1.0を見た
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時事2024/05/17
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