2026年2月27日金曜日

日本の対中国戦略の実態と改善法

 近代になって日本やアメリカ、欧州ロシアが中国に求めたことは、市場を大規模に解放することだった。これは中国人の頭数が多く、最貧国と比べてそれなりの購買力があること、最低限でも契約を守る民族であることが理由で、そのためには武力を背景にした恫喝が使われた。これ、恫喝された側の立場で考えるととんでもないことで「学校で毎日、不良にカツアゲされている」ようなもの。そりゃイジメている方も、イジメられている方も根性が曲がるよね。
 で、冷戦を経てあらためて日本やアメリカ、欧州ロシアが、中国に市場の開放を求めた。この時期になると、中国は世界の工場とかいって、各国が工場を作って商品を安く作らせた。また、工場化によって賃金の余裕が生まれ、市場としても旨味が増した。アメリカなんかは大統領が直々に中国にボーイングを買えと押し売りをした。これもまたとんでもないことで「不良がカツアゲ相手にバイトを紹介し、そこから紹介料を永久的にむしりとり、さらに給料の使い道も指定している」ようなもの。極端なたとえだが、まあそれほど的外れでもないだろう。で、中国人はイジメから社畜にレベルアップしたけど、搾取されていることには変わっていなくて、また根性が曲がった。

 近年になって中国は独立色を強め、国内から日本やアメリカ、欧州ロシアを追い出した。会社に例えると、社畜が退社して元の会社で得たコネや技術で起業し、もといた会社のシェアを奪おうとしていることになる。中国目線ではこれは出世であり努力の報酬になるのだが、日本やアメリカ、欧州ロシアの目線で見ると、一丁前になるまでさんざん世話してやったのに後ろ足で砂をかける不義理をやりやがったということになる。
 日本人はこのあたりの目線がどちらか一方に偏っている。左翼的な価値観では中国側の出世物語に感情移入し、右翼的な価値観では不義理をしやがってという感情を隠さない。左翼も右翼も自分の見たいものしか見ていないし、左翼と右翼以外の中間層は中国問題について無関心。ゆえに日本はバランスの取れた対中国戦略が取れないし、落とし所もわからなくなっている。

 この問題に落とし所はあるのかといえばある。イジメや社畜に似た問題なんだとわかっていれば、バランスのとれた行動ができるようになり、それを積み重ねることで自然に問題は収束する。昔、こういう問題について左翼が「酒を飲んで肩を組んで歌えば解決する」といって失笑を買ったが、「時と場合が合っていれば」それも立派な解決法だ。この「時と場合が合うか合わないか」を判断する能力を身につけることが落とし所につながる。
 で、ここまでくると日本の右翼とか左翼とかいう価値観こそが問題の根本だとわかる。リベラルも保守も道具であり、使い分けが大事なのにリベラル一辺倒こそエライ、保守一辺倒こそエライという価値観を持つ政党や政治家ばかりだから、こういう問題は絶対に解決できない。
その意味で中道というのは意外と政治的にはいい立ち位置なのだが、保守やリベラルを道具にする知性が決定的に欠けているので、まったく意味がない。知性があったら「仏敵」なんて設定しない。党の幹部が、党員に信仰はあっても知性はないと認識しているから「仏敵」なんて作ったのだろうが、普通に考えて党員に知性がなかったら幹部にも知性なんてないんですよ。幹部は「自分が知性があると誤認している」裸の王様でしかない。そんな知性のない党が中道を名乗るのは一種の地獄ですね。

 そうなると政治家に本当に必要なのは「知性」で、知性のある人を選挙で~なんてのを昭和中期、戦後すぐの随想かなにかで読んだ記憶がある。その随想には、知性をもとにした選挙をするには、大学教育を庶民にも広げようとか書いてあったかな。で、昭和末期には庶民にも大学教育が広まったし、政治学を必修科目にしている大学もあるけど問題はなんにも解決していない。むしろ悪化しているといえる。その次はインターネットの集合知が~、AIが~とかいってるが、まあ解決しないだろうなとは思う。人間の頭は入力と出力があり、大学もインターネットもAIも入力するデータが誤っていれば意味がない。
 で、そこまで風呂敷を広げると「知性」ってなんだって話になって、「常に前提を疑う科学的思考」なんだよって話になる。政治でいえば、右翼や左翼という前提を常に疑って、右翼や左翼を道具にしろって話になるわけだ。で、この「疑う」ってのも訓練されていない人がやるとオカルトっぽい話に飛びついて大事故になる。トランプがやってるのがこれ。疑うことはいいけど、オカルトに流されたら大惨事。某宗教党の仏敵と同じで知性のかけらもないことになる。そういえば宗教党の人たちがトランプを嫌うのは同族嫌悪かもしれない。変なところでオチがついたので、この話はここまで。

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